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 「――マタル……」
「俺の邪魔をするな!!」
 怒りを込めた怒号と共に、レーザー砲が発射された。
 レイは反射的にライフル砲を構えていた。そして、11号機に向けて、トリガーを引いた。
 
 ハッと自分の意識が戻った時、レイの全身から血の気が引いた。――僕は、今、何をしたんだ……!!
 しかし、レイの視線の先で、11号機は軽く身を躍らせて、その光線を避けた。レイのすぐ横を、マタルの放った光弾が過ぎ去るのも分かった。
 ニッと口元を歪めた顔を残して、通信は遮断された。11号機は方向を変え、エクスシアの艦橋部分に向けて飛んで行った。
 
 「――14号機!何をしてる!!……11号機は見捨てる。隊列に戻れ!」
 エトウの声だ。レイはその声に突き飛ばされるように、隊に向けて方向を変えた。
 
 しかし、その進路は、1機の敵機によって遮られた。
 ――レイには分かった。……この感じ。前、訓練中に遭遇した高速艇と同じ、ものすごい脳波。――そして、強い殺気。
 敵機はレイに向かって飛んで来た。――射撃をする気はないようだ。剣を振るって14号機の頭上を襲う。とっさに剣で受けると、今度はシールドで思い切り殴られた。その衝撃が脳に伝わり、頭がクラクラする。
 でも、そこで動きを止めるわけにはいかなかった。すぐさまコクピットに向けて剣先が突き出される。それを間一髪で避け、敵機の頭めがけて反撃を繰り出そうとする。
 だが、それは呆気なく回避され、代わりに腕をしっかりと捕まえられてしまった。
 ――まずい!!
 今度は左手の剣で脇腹を突こうとするけれど、それも、剣で防がれてしまう。レイは、身動きが取れなくなった。
 
 そのまま、敵機は前進し、レイはエクスシアの甲板に押し付けられた。
 すると、敵機は頭に当たる部分を14号機に近付けた。――額の部分に、同じ通信回路を備えていれば、電波通信を使わずとも音声会話ができる装置が取り付けられているのだ。
 敵機のパイロットの声が聞こえた。――若い男のようだ。
 その声は言った。
「――久し振りだな、ディケイル」
 
 
 
 その少し前。
 エクスシア艦橋にオペレーターの声が響いていた。
「敵ロボット、エクスシアに接近!」
「右舷砲台、破壊されました!!」
 ――ドミニオンのすさまじい反撃に加え、2機のロボットが迫って来た。狙い撃つように指示はしてあるが、全てをかいくぐり、弾幕の隙を突いて一気に接近してきた。
 このまま装甲を破壊されたら、まずいことになる……。
 
 その時、テオドアの脳に強烈な脳波が流れ込んで来た。
 ――この感じは……!!
 
 ミカエルを通じて、ビアンキが「トランセンダー」に遭遇した話は聞いていた。テオドアはモニターを確認した。
 ―――赤い機影。……間違いない、あれだ!
 テオドアは格納庫へ連絡を取った。
「――ジャンヌ・ダルクは余ってないか?」
「はい。調整中のが何機か……」
「1台借りる。乗れるようにしておいてくれ」
 
 ―――そして、今。
 テオドアは、赤い機体と対峙していた。
 動きはそれなりに素早いが、パワーが足りない。……機体の性能の差か?
 エクスシアの装甲に押し付けられ、何とかテオドアの腕から逃れようともがいているが、それが不可能なのはテオドアにも分かった。
 テオドアは赤外線通信機を近付け、言った。
「久しぶりだな、ディケイル」
 しかし、通信から聞こえて来たのは、予想外の声だった。
「――あ、あなたは誰なんですか?どうして、元帥の事を、そんなに憎んでるんですか?」
 ………子供の声だ。
 ――まさか、ディケイルではないのか?ピンチに陥って、焦ったディケイルが飛び出してきたのかと思った。だから、テオドア自らがジャンヌ・ダルクで出撃したのだが……。
 
 ―――ディケイルではないトランセンダー。……となると、一体こいつは誰だ?
 ……まさか……!!
 
 テオドアの身体に、強い衝撃が走った。
 テオドアの動揺を見抜いて、赤い機体が脚を振り上げたのだ。腹の部分を蹴飛ばされ、ジャンヌ・ダルクは体勢を崩した。その隙に、左手の剣がテオドアめがけて突き出される。
 何とかそれをかわし、反撃に出ようとする。その時、足元のエクスシアが大きく揺れて、両者はバランスを崩した。
 同時に、ジャンヌ・ダルクのコクピットにオペレーターの悲鳴が届いた。
「て、敵ロボット、艦橋を破壊!艦橋機能、サブ・ブリッジへ移動します!」
 見ると、艦橋の目の前に、黒い色の機体が立ち、大きな光る剣のようなものを振りかざしている。――まずい!
 しかし、テオドアがそちらに向かおうとすると、背後から赤い機体が襲いかかって来た。――すさまじい早さだ。シールドで何とか防いだが、すぐさま繰り出された斬撃は、避けるだけで精一杯だった。
 ……何だ?何か、違う。テオドアが乗っているジャンヌダルクとは、何が違うんだ?
 この速さ、トランセンダーである私が操縦するこの機体を、大きく上回っている。ビアンキが設計したこの機体は、現在、月の軍事プラントが持っている最新鋭の技術、――いや、地球の全ての技術力を全て注ぎ込んだものになっている。それを超えるものとは、一体、何なのだ?
 テオドアはレバーを操作し、赤い機体に向けてレーザーガンを放った。敵は軽く身を翻し、それを避ける。その隙に、テオドアは黒い機体に向かった。
 
 黒い機体は、艦橋の強化ガラス面を完全に破壊していた。テオドアはその機体に向け、斬撃を繰り出した。――が、間一髪で避けられ、刃は艦橋のモニターがあった部分に突き刺さった。
 ……こちらも速い!!
 黒い機体は、すぐに体勢を立て直し、剣を振りかざした。――この大きな剣の威力は、シールドではとても受け切れない。艦橋の窓枠を転がるようにして身をかわし、何とかその攻撃を回避する。
 
 しかし、気を抜く暇は無かった。
 赤い機体が、またすぐに追い掛けて来たのだ。今度はシールドでその剣先を防御し、剣を引き抜きざまに相手の胸めがけて斬りつける。しかし、素早く引き下がったために届かない。
 その間に、黒い機体はエクスシアの破損孔に向けて、ミサイルランチャーを構えていた。――そんなものを撃ち込まれたら、ただじゃ済まない。……最悪、大破だ!!
 その手元向けて、レーザーガンを連射した。その射撃をまともに受けて、ミサイルはランチャーごと爆発した。……何とか間に合ったようだ。
 だが、黒い機体はその爆発の衝撃を避けた。――さすがにバランスを崩して後方に吹き飛ばされたが、ダメージを受けた様子は無い。
 しかし、テオドアにそれに追撃をかける余裕は無かった。今度は赤い機体が、再び剣を構えて飛んで来た。とっさに横に避けるが、またすぐに追い掛けてくる。――しつこい!
 
 テオドアは双剣の攻撃を剣で受けた。すると、再び赤外線通信で、パイロットがコンタクトを取ってきた。
「―――あなたは、誰なんですか?元帥の、何を知ってるんですか?」
 ……間違いない。こいつは、「ナチュラルタイプ」だ。
 その存在は理論上のものだったが、「ガニメデ」という、地球と大きく異なる環境で母体を過ごしたのなら、あり得ない話ではない。
 ……しかし、こんなところで出会うとは。
 同時に、テオドアは感じ取っていた。
 ―――こいつを生かしておくと、後々の禍になる。
 
 テオドアは、エクスシアに伝えた。
「全艦、退却。――うるさいザコは、私が処理する」
 ……そして、心の奥底から、ここのところ感じたことのない感覚が湧きあがって来るのを感じた。
 ――それは、闘争本能。
 血流に乗って、熱い刺激が、全身を駆け巡った。無意識に、頬の筋肉が収縮し、口角が上がる。
 ………生きてる実感がしてきたぜ。
 テオドアは剣を押し上げ、赤い機体を振り払った。そして、剣を構えた。
「さぁ、やろうじゃないか。赤い『死神』さんよ」


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